2014年9月22日月曜日

どんなメッセージだったのか・・・             SHUJI


平成26年9月15日 
福島県の原発近くの帰宅困難地域内を通る国道6号線の通行止めだった区間が
解除になり通行が出来るようになった。

翌9月16日15時頃 その区間を通り
福島県の南相馬市へ44回目のボランティア活動に行った。

その区間内の道路は
他の一般の道とは違った・・・

横道に曲がることも
民家に入ることも
営業が出来なくて雑草が生い茂るコンビニの敷地にも
パチンコ屋、ファミレス、スタンドにも
どこへも立ち入ることが出来ないようになっていた。

すべての路地や出入り口には
頑丈なバリケードが施されていた。

信号は通電はされていたが
ずっと黄色の点滅
だから
その区間は高速道路のようにただ走るのみ・・・

橋を通り
下の河原を見ても
雑草が生い茂り川面が見ずらい感じだった。

大きな交差点には
停車中の他県ナンバーのパトカーと
警察官とガードマンだけが立っているだけの
それは・・・異様な光景だった。

人っ子一人いない町並みは
重く苦しい空気でもの悲しい感じがした。





ボランティアセンターでのマッチング先は、町から少し離れた農家さん宅。
作業は
母屋の裏庭に何百本も生えてきてしまい
隣の家に覆いかぶさるように茂っていた竹林の伐採と運びだしと
それらをチッパーという粉砕機にかける内容だった。

裏庭はまったく手を付けていない感じだったが
母屋の南側の畑は違った
そこには一面に咲き誇るヒマワリが・・・!
テニスコート2面はありそうな
すごくきれいな向日葵畑だった。


しかし
この町はいまだに昼間の滞在しか許されていない
とは言っても
その昼間さえ誰も見かけることもない・・・
一度も帰宅していないのではと思わせる家もあるほど


そんなところに
なぜこんなきれいなヒマワリを咲かせたんだろう???


それを植えた家主のおじいさんが言うには

去年初めて植えて
今年は二回目らしい

去年のヒマワリは
背が大きくなりすぎてしまった・・・という教訓から
今年は
種を撒く時期を少しずらして
小振りだが すごく元気が良く きれいなヒマワリを咲かせたようだ

農家さんの仕事ってつくづくすごいなと思う。
1年に一度しか咲かない花は
10年経っても10回しかトライと経験はできない・・・
だからこそ
その一回からの学びが大きいんだろうなぁ・・・



この向日葵畑
誰も見に来ることはない
収穫して販売することもない

ただ
畑の土を大切にして
その畑に
何にも負けないような
凛とした
力強いヒマワリを咲かせた・・・


去年よりも、今年。 今年よりも、来年。と・・・
誰も知らないところで
ただ黙々と
畑を耕し
種を撒き

見事に咲き誇ったとしても
誰からの賛辞も望めない


おじいさんは
何のために
誰のために
あのヒマワリを
次回は更にきれいに咲かせるために
がんばっているんだろう・・・

いろんなことが知りたかったけど
もっともっと 聞きたいことがいっぱいあったけど・・・
聞かずに
ただ
きれいですね!と言いながら
写メを撮らせてもらいました。

他のボランティアさんたちと
何枚も何枚も撮らせていただきました。

それは
ヒマワリを褒めて
写真を撮って
みんなが眺めている姿を見ながら

おじいさんが嬉しそうに微笑んでくれていたから!

だからしばらくの時間
俺達は ヒマワリを愛でていました。




おじいさんのメッセージは何だったのか?


みんなが
それぞれの心で
考えてみてほしいと思いました。





。。。